沖縄の肉食文化を勉強してみようかと読み始めてみた。が、結局、座学ではなく、実学がひじょーに大事だということをあらためて学ぶ。
紹介されている多くは行ったことがあったお店だったのですが、その裏ストーリーが知ることができてとても面白い一冊でした。しかし、チーイリチーが食べられない状況は残念です。
同じ仲村清司・藤井誠二・普久原朝充『沖縄 オトナの社会見学 R18』とセットで読むと、戦後沖縄の食と地域をさらに知りたくなっていく、大切にしたくなっていきました。
ちょっと本筋とはずれるかもですが以下の仲村さんの大阪での沖縄人と在日コリアンの関係性の仮説、いまは変わってきているのだろうか、とか気になりました。わたしは関西にはまったく馴染みがないので感覚的にもわかりませんが、メモとして。あと、仲村さんのあとがきにあった、豚の睾丸は、わたしもかなーり気になりました(山羊のは食べたことありますが)。
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仲村
ここで話を戻すと、肉をどう扱うかという文化の差異はとても大切で、見逃してはならないところですね。大阪で沖縄人と在日コリアンが交わりにくかったのは、ヤマト=日本人から差別されている者同士なのに、肉の扱い方に差異があるので、そこにあえて違いをつくってしまうということがあったのかもしれない。子どものときは野球とかして仲がいいのに、大人同士はそういうことがなくなるのでなかなか交われない。ちょっとしたことかもしれないけれど、じつは大きい問題だったんだなあと思います。
僕が生まれたのは敗戦から十三年目ですからね。文化の違いを理解し合える心のゆとりも、お金もなかった時代です。日本人同士ですら各地の郷土料理を知らない頃だし、ましてや異国の食文化まで理解が及ばないよね。だって、日本人がエスニック料理を食べ始めたのは、一九八〇年代のバブルの頃になってからでしょう。
藤井
いずれにしても、隣人のコリアンと互いに行き来はなかったという印象が仲村さんの記憶にはあるんですね。(p.235)
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